【南しずかコラム】メジャーのバーディー合戦は、やっぱり夏でしょ!?

  • 2019/07/04

【南しずかコラム】メジャーのバーディー合戦は、やっぱり夏でしょ!?

写真:Getty Images

 今シーズンも後半戦に突入し、決戦の舞台はフランスへ移る。メジャー第4戦「エビアン・チャンピオンシップ」(6487ヤード/パー71)が7月25日~28日に開催される。賞金総額は昨年より25万ドル増の410万ドル(約4億4千万円)。今季メジャー2番目の賞金総額である。

 今年で25周年を迎える同大会は1994年にLET(欧州女子ツアー)として始まった。そして、2013年に全米女子プロゴルフ協会(LPGA)とLETの共催として、メジャー大会に昇格した。

 メジャーに昇格する前から、日本のゴルフファンには馴染みが深い大会に違いない。日本勢では、宮里藍が2勝(09年、11年)、小林浩美が1勝(97年)を挙げている。宮里は米ツアー初勝利の同大会を現役最後の試合に選んだ。2年前の最終日、ホールアウトした宮里をレジェンドのゲーリー・プレーヤーをはじめ、多くの選手仲間らが迎えた瞬間はまだ記憶に新しい。

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2017年大会にはレジェンドのゲーリーも駆けつけ、宮里の功績を讃えた

写真:Getty Images

 特筆すべきは、開催日程を9月から7月に戻したことである。9月は天気が変わりやすいため、悪天候の影響で54ホールに短縮になった過去もある。米ツアー12勝のステーシー・ルイス(米国)が「開催時期を変えない限り試合に出ない」と出場をボイコットしていたほどだ。宮里の2勝は、いずれも穏やかで暖かい7月開催の時であった。

 変わるものがあれば、変わらないものもある。開催コースは例年通り、山の斜面に位置するエビアン・リゾートGCである。フェアウェイは狭く、アンジュレーションも激しいが、比較的ビッグスコアが出やすいコースだ。最少優勝スコアはチョン・インジ(16年)の21アンダーである。今年は13番パー5をパー4、18番パー4をパー5に変更した。特に18番は、観客に魅せることを意識して変えたという。プチリニューアルしたコースがスコアにどう影響するのか、見ものである。

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今年の全米女子オープンでは5位タイをマークした比嘉。スポット参戦ながらも好成績を残しているだけに、今大会での活躍にも期待が高まる

写真:南しずか

 選手の出場枠は120名。執筆中の6月25日現時点で、日本勢では畑岡奈紗、鈴木愛、比嘉真美子、安田祐香、の4選手が出場資格を持つ。この中で最注目は、やはり今季すでにLPGAツアー1勝を果たしている世界ランキング5位の畑岡だろう。畑岡はその前週の「ダウ・グレート・レイクス・ベイ・インビテーショナル」に出場予定だ。試合会場のミシガン州とエビアンの時差は6時間。まずはコンディションの調整が不可欠となる。また、比嘉は今年のANAインスピレーションで予選落ちしたものの、昨年の全英リコー女子オープン4位タイ、今年の全米女子オープン5位タイとスポット参戦で絶好調である。同郷の宮里藍に次いでエビアン・チャンピオンシップを制することが出来るか、比嘉からも目が離せない。アマチュアの安田は4月の「アジアパシフィック女子アマチュア選手権」で優勝して、同大会と全英AIG女子オープンの切符を手にした。初の海外メジャーでも臆することなく実力を出し切ってほしい。

 プチリニューアルした「エビアン・チャンピオンシップ」。アルプスの山々に囲まれたコースで、熾烈なバーディー合戦がいざ始まる。

(文・写真/南しずか)

南 しずか SHIZUKA MINAMI

1979年生まれ、東京都出身。大学卒業後に渡米し、「International Center of Photography(国際写真センター)」フォトジャーナリズム及びドキュメンタリー写真1カ年プログラム修了。LPGA女子ゴルフツアーをはじめとしたスポーツ分野を中心にフリーランスのフォトグラファーとして活躍。2009年より米女子ゴルフツアーを取材。通信社や「スポーツ・イラストレイテッド」、「Sports Graphic Number」、ゴルフ雑誌などスポーツ媒体で精力的に活動中。
インスタグラム:https://instagram.com/minamishizuka/

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