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NBA16-17シーズン

NBAコラム

Vol.228 「長澤壮太郎が語るNBAプレーオフ総括」
■ 長澤 壮太郎 (WOWOW NBAキャスター)

レブロン・ジェームズ擁するクリーブランド・キャバリアーズが、NBA史上初となる1勝3敗からの逆転で、悲願の初優勝を達成したNBA2015-16シーズン。興奮も冷めやらぬ放送終了後に、WOWOW NBAメインキャスター長澤壮太郎さんにインタビューを実施。

――今年のNBAファイナル、本当にドラマチックな終幕でした。今の感想を教えてください

「いやぁ…、5戦目からのレブロンは本当に神がかっていたというか、僕たちが長年求めていた本来の姿を完成体としてやっと観られたのかなと思います。なんというか、脆さとかを超えた、次のレベルに行っていましたね。日本語で『意地』というと少し違う気もしますが、『プライド』かな…、自分の今までやってきたことの『プライド』の大きさを感じた気がします」

――NBAに入った2003年から13年。それを考えると、今回の優勝は本当にドラマチックでしたね。

「この13年間、彼が何をしても物足りないと、メディアや僕らファンもケチをつけてきたと思うんですよね。でも、今回のパフォーマンスを踏まえて来年のレブロンにケチをつける人は、本当にいないと思うんですよね。今回の彼のパフォーマンスを観たら、スーパースターと認めない人はいないと思います」

――レギュラーシーズンも本当に様々なことがありました。振り返ってみて印象的だったこと、感じたことはありますか?

「そうですね、新興勢力のチーム・個人の成長が凄かったここ何年かのなかでも、更にその部分が進んだことと、新旧交代が今年ほど顕著に話題になったというのはなかったんじゃないかなと思います。コービーの引退もそうですし、ジノビリ・ダンカン・パーカーといったスパーズの世代交代の仕方も注目していて面白かったです。そして、ラプターズなどの新しい勢力が、今までは“マダマダだね”という感じだったのが、そうじゃなくなった。本気で上位チームを脅かすようになってきた気がします。しっかりした試合運びで食らいつく、勝利するというような。

でも今日、NBAファイナル第7戦を観ているからその印象で喋っちゃいますけど…、やっぱり王座に君臨していたチーム、王冠を獲得した“キング”レブロンというような絶対的な存在の凄さを改めて認識しましたね。結局いろいろな事があったけど、(NBAファイナルは)東の1位と西の1位の対決になったし、やっぱり強いと言われていたチームが当たり前のように結果を残してきました。

ただ、下からの突き上げは、今シーズンは本当に凄かったと思います。相撲で言えば、うっちゃられるような怖さを、上位チームはどのシーズンよりも今シーズンは感じてたんじゃないかなと思いますね」

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――そういう視点で、長澤さん的に一番気になったのはどのチーム・選手ですか?

「プレーオフで言えば圧倒的にサンダーですよね。あれだけバラバラだったチームが、1ヶ月半であんなに強いチームになるのは見た事がないです。正直に言えば、ウォリアーズに9割9分勝っていたと思うんですよね。たった3.9%の確率で、ウォリアーズが逆転しましたから。格闘技だったら、マウントポジションを取って最期の一撃を入れようとしたら、(ウォリアーズが)ゴングで救われたような、そんな印象ですよね」

――開幕戦のNBA井戸端会議で、長澤さん、佐々木クリスさんはサンダーを推していましたね。

「確かに、サンダーは紙の上では凄かったんです。でも、シーズンが始まって、(思っていたのと)全然違うなとズーッと思っていたんです、本当にプレーオフ直前まで。
正直に話すと、シーズン前に僕が思っていたサンダーと、神掛かっていてプレーオフのサンダーはチョット違うチームなんです。プレーオフのサンダーは予想と全然違っていて、もしかしたら2回目の予想という方が合っているかもしれません。
だから、勝ち方も僕がシーズン前に予想していた勝ち方とは違ったので、実際予想はしましたが、自分の予想を遥かに超えたチームになっていましたね。

それと、東の話になりますがチョット期待外れだったのは(ワシントン・)ウィザーズですね。実はトロント(・ラプタース)よりも結果を出せるのはウィザーズだったと思っていたんですよ。ジョン・ウォールがいて、ブラッドリー・ビールがいて、HCもランディ・ウィットマンで、ポール・ピアースもいたのでプレーオフの勝ち方を自分達でも体験していたので、ウィザーズに期待していました。確かに怪我の影響などもあるんですけど、ウィザーズとか、(ミルウォーキー・)バックスが掻き回すんじゃないかと感じていましたね。なので、来季はその両チームにもう1度掻き回してほしいなと思っていますね」

――以前、オールスターのゲストに出演した五十嵐圭選手(元日本代表)が上位にいたボストン・セルティックスに注目していると言っていましたが、長澤さんから見たセルティックスはどうでしたか?

「スゴイ良いチームだと思うんですけど、プレーオフを勝つためにはちゃんとした柱がいないとダメなんで、今のメンバーで今年の成績は上出来だったと思います。確か、今26個くらいドラフト権を持っているんですよ。活きの良い若手は正直もう十分だと思うので、それをどう使うか。やっぱり必要なのは、フランチャイズプレーヤーになるスーパースターだと思うので、今年のオフにそんなプレーヤーを獲得すれば来年のプレーオフは面白いことになるんじゃないかと思います。やっぱり、アイザイア・トーマスだけじゃ勝てないと思うんですよね」

――確かに、そうかもしれないですね。

「優勝すると連覇を目指すことが当然になるんですけど、今年のウォリアーズを見ても分かるように連覇は相当難しいんですよね。7戦まで戦っちゃうと、正直プレーオフに出られなかった選手より1シーズン多く戦っているくらいのマイレージが乗っかっちゃうんで、それを終えてもう1回勝つということは本当に難しいんですよね。それにプラスで、チームも出来が良かった分、みんなの給料がUPして解体しちゃいがちなんですよね。だから、今回ファイナルで対戦した両チームも、誰が残って、誰が出ていかなければならなくなるか、そこの穴をどう埋めるのか?というのも僕は楽しみです」

――サンダーのケビン・デュラントもFAに関する噂がいろいろ出ています。今年は西プレーオフ決勝まで行き、激戦を繰り広げてあと一歩まで行ったのを考えると、移籍をしないような気もしますが、長澤さんはどう感じていますか?

「そうですね、基本的には2年契約で1年はプレーヤーオプションで破棄しちゃえば、ラッセル・ウエストブルックと同時にもう1回FAなんですよ。手ごたえも感じているはずだから、そこまではデュラントは付き合うんじゃないかなと思います。OKCはガードの部分をFAでどう補強するかですよね」

――そうなると、NBAファイナルでシーズンは終了しましたが、オフシーズンもNBAに注目ですね。

「本当にそうなんですよ、NBAってオフが無いと思います。それを去年すごく感じました。もうNBA自体が、通年のスポーツにしようとしていると思います。話題が豊富ですからね。カリーのドラマももう今から始まっているし、レブロンの伝説もさらなる高みにいくと思いますしね」

――先ほどお話が出ましたが、まさに世代交代など過渡期を迎えているNBAですが、来シーズンは更に拍車がかかってより注目のシーズンになりそうですね。

「今年コービーで1年やりましたけど、じゃあ(ティム・)ダンカンが戻ったらラストシーズンになるのか?その他にもダーク・ノビツキーやドウェイン・ウェイドはあと何年プレーできるのか?この辺りの大物プレーヤーもそろそろ引退を視野に入れた1シーズン、2シーズンになるのか?というのが見えてきているので、来季も面白いと思いますね」

――ちなみに大好きなニューヨーク・ニックス、今年は(クリスタプス・)ポルジンギスフィーバーもありましたが来季はどうですか?

「う~ん。ポルジンギスとメロ(カーメロ・アンソニーのこと)がいる分にはいいけど、もし本当に即結果を出すんだったらカーメロがトレード条項を破棄して、例えばクリーブランドに行くとかして誰かをもらったりしない限りはね…。ガードの補強が囁かれていますけど、そもそもホーナセックがトライアングル・オフェンスを組み込むのかどうか?僕は一番のカギになると思います。あと、フィル・ジャクソンがニックスに留まるのかも僕的には疑問かな。ニックスねぇ…、レベルが違い過ぎて考えもしていなかった(苦笑)。まだ、レイカーズの方が(チームの再建が)早いんじゃないかな。ルーク(・ウォルトン)がHCで行くし、もしイジーリとかバーンズとかその辺がレイカーズに行けば使い方も知っているだろうし、活きのいい若いのも揃っていますしね。今回のドラフトも2位とか3位をもらえると思うから、強くなる可能性はありますね。
ミネソタ(・ティンバーウルブズ)とかも面白いですけどね。メンバーも揃っているし、ティボドーがHCになるし、あとはどうやって勝つか?という勝ち方を決めるだけだと思いますね」

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――いろいろなお話をして頂きありがとうございます。最後に、長澤さん的に見る来季のみどころ・展望・注目チームなどを教えてください。

「ケガさえなければ、来季はサンダーが滅茶苦茶強いと思うんですよね。ウォリアーズは逆に省エネに徹すると思うんですよ。このオフだけじゃ疲れが取れないと思うし、変な話、もしかしたらカリーとかが手術するかもしれないし。でも勝ち方を知っているので、ウォリアーズは1位通過じゃなくてもいいと思ってます。どちらかと言えば、奪還できるかどうかだけだと思う。
あと、ポートランドも面白いし、東はラプターズとウィザーズに期待したいですよね。あとボストンがどんな補強をするか。それで、みんなで躍起になってキャブズを倒しにかかって欲しいなと思います」

――キャバリアーズは、2連続のスイープで東プレーオフ決勝に登場してファイナルまで行きましたからね。

「温存した分、最後はキャブズが粘り勝ちですよね。ウォリアーズは73勝を狙わないといけなかったことなど、みんなは1カ月近く力を抜くことができたなか、その分プレーオフをどこよりも長く戦うことになって大変だったからね。それでもNBAファイナルで第7戦までいったことは本当に立派なことだと思いますよ。第5戦でドレイモンド(・グリーン)が退場になったのは本当に痛かったのかなと思います」


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