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みどころ・試合内容 / 2015年2月9日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

KO率8割の王者 VS 32連続KO勝ちの挑戦者
ワイルダーはアメリカに王座を取り戻せるか

マイク・タイソンとイベンダー・ホリフィールドの斜陽、引退にともない、ヘビー級の覇権はアメリカから旧ソ連勢に完全移行したといえる。まだ、この10年ほどのことだ。新時代の旗手としてリードしてきたのがビタリ&ウラディミールのクリチコ兄弟(ウクライナ)だ。しかし、兄のビタリは13年12月に引退。約9年にわたって17度の防衛を重ねているウラディミールも、この3月で39歳になる。そんななかビタリが返上したWBC王座を継いだのがスティバーンだった。14年5月、クリス・アレオーラ(アメリカ)との決定戦を6回TKOで制して戴冠、まずは新しい風を吹き込んだ。そして今回、新王者にワイルダーが挑戦することになった。勝てば06年11月〜07年6月までWBO王座に君臨したシャノン・ブリッグス以来、アメリカ勢の世界ヘビー級戦の連敗を20で止め、約8年ぶりに世界ヘビー級王座をアメリカにもたらすことになる。今度は突風が吹くかどうか。

スティバーンはカリブのハイチ出身だが、のちにカナダに移住。ボクシングは21歳のときに始め、アマチュアで59戦49勝10敗の戦績を残した。04年にアメリカに移り、現在はラスベガスに住んでいる。05年にプロデビューを果たし、いきなり12連続KO勝ちを記録。13戦目に無名選手相手に4回TKO負けの不覚をとったが、それが過去唯一の敗北だ。以後は引き分けを挟んで12連勝(9KO)を収めている。この間、WBCインターナショナル王座やシルバー王座などを獲得している。13年4月にはアレオーラとの初戦でダウンを奪って12回判定勝ち、WBCの指名挑戦権を手に入れて1年後の再戦に臨んだ経緯がある。戦績は26戦24勝(21KO)1敗1分。32連続KO勝ちのワイルダーには及ばないが、こちらもKO率は8割を超している。身長188センチ、体重108〜110キロとやや太めの体型だが、群を抜くハンドスピードと瞬発力の持ち主といえる。両ガードを高く上げながら圧力をかけるときもあれば、様子をみながら相手を引きつけることもある。そして瞬時にスピーディーな左右を見舞って攻め落としてしまう。単調な攻撃型ファイターではなく、確かな技巧と巧さも兼備している選手といえる。

一方のワイルダーは高校時代まではフットボールとバスケットボールの選手だったが、20歳のときにボクシングを始めた。わずか14戦で全米ゴールデン・グローブ大会を制覇し、21戦のキャリアで08年北京五輪に出場を果たした。ここでも2勝してヘビー級で銅メダルを獲得している。当時から逸材には違いなかったが、200センチの身長に対して体重が90キロ前後と細かったため、プロ転向後はゴールデンボーイ・プロモーションズが慎重にマッチメークしていった。「その庇護の結果が32連続KO勝ち」という辛辣な識者がいるのも事実だ。それはともかく32試合で必要とした総ラウンド数は58、平均で1.81ラウンドで試合を終わらせている計算になる。とんでもない速攻型といえる。5回開始のゴングを聞いたことがないため、スタミナと耐久力に疑問符がつくのも当然であろう。長く速い左ジャブで煽り、後退させておいてロングレンジから思い切り右ストレートを打ち込むというシンプルな戦い方だが、まったく迷いがないだけに相手にとっては脅威といえる。「カウンターを合わせることができるならやってみればいい」と、ワイルダーは揺るぎない自信をみせている。ワイルダー支持者たちは、「試す間もなくパワーで倒してしまう。実力は相当なもの」と、その潜在能力を高く評価している。

試合はスタート時から目の離せないスリリングなものになりそうだ。スティバーンも3ラウンド以内のKO勝ちを18度も記録しているだけに、序盤で決着がつく可能性も十分にある。ワイルダーが左で煽り右に繋げるのか、それとも王者が懐に潜り込んでボディから顔面に切り返すのか。7対4でワイルダー有利で始まったオッズは、一時は13対8に縮まったが、試合が近づくにつれ再び15対8に差が開いた。

ワイルダーの32連続KO勝ちはつくられた記録なのか、それともホンモノなのか。今回のスティバーン戦でその答えが出ることになる。

 


Written by ボクシングライター原功

マニー・パッキャオ

セルゲイ・コバレフ

ヘビー級トップ戦線の現状

WBA スーパー:ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBA    :ルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)
WBC    :バーメイン・スティバーン(カナダ)
IBF     :ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBO    :ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)

13年10月にウラディミール・クリチコ(ウクライナ)がアレクサンデル・ポベトキン(ロシア)に判定勝ちを収めた時点で、いったんは兄のビタリとふたりで主要4団体の王座を完全に独占したがあったが、現在は少し状況が変化してきている。ビタリの引退後にバーメイン・スティバーン(カナダ)がWBC王座に座り、WBAのレギュラー王座にはルスラン・チャガエフ(ウズベキスタン)がついた。それでもV17中のクリチコが群を抜く存在であることは変わりない。

14年にはWBOの指名挑戦者アレックス・リーパイ(オーストラリア)とIBFの指名挑戦者クブラト・プーレフ(ブルガリア)を一蹴し、無敵ぶりを印象づけた。4月25日にはブライアント・ジェニングス(アメリカ)を相手に18度目の防衛戦が決まっている。

クリチコに続くのがスティバーンとデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)だ。クリチコは兄が持っていたWBC王座にも強い興味を抱いており、今回の勝者との統一戦を望んでいる。特にワイルダーが戴冠を果たすとなると、クリチコとの頂上決戦が大きな話題になりそうだ。

昨年11月にディレック・チゾラ(イギリス)を下してWBOの指名挑戦権を握ったタイソン・フューリー(イギリス)には、2月に予定されるクリスチャン・ハマー(ドイツ)との試合をクリアすれば夏にも世界挑戦という計画が浮上してきている。このほか世界ランク入りを果たした12年ロンドン五輪スーパー・ヘビー級金メダリストのアンソニー・ジョシュア(イギリス)にも注目したい。

※15年1/17時点でのデータです


  • みどころ

2階級制覇王者 VS メキシコの粉砕者
充実の王者に死角なし?

サンタ・クルスはキャリア初期は11戦10勝(2KO)1分とKO率は低かったが、以後は18戦全勝(14KO)と見違えるように倒しまくっている。ガードを固めて圧力をかけ、ボディから顔面に打ち分ける戦闘スタイルが確立されたためといっていいだろう。旺盛なスタミナと手数に加え、試合ごとに経験値もアップしている。29戦28勝(16KO)1分。そのうち三分の一近い9試合が世界戦(全勝5KO)だ。26歳と若く、現状では死角は見当たらない。

挑戦者のルイスは「エストレージャ(粉砕する男)のニックネームを持つ25歳。メキシコの国内王座やWBC中南米王座などを獲得した実績を含め、王者を上回る43戦(33勝22KO5敗5分)をこなしているが、世界挑戦は初めてとなる。日本に馴染みの選手としては、山中慎介とWBC世界バンタム級王座決定戦で手合わせしたクリスチャン・エスキベル(メキシコ)と12年4月に対戦、12回判定負けを喫している。しかし、13年以降は5連勝(1KO)と好調を維持しており、侮れない相手といえる。

サンタ・クルスはWBA、WBO王者ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)やIBF王者カール・フランプトン(イギリス)との統一戦を視野に入れているだけに、ここで躓くわけにはいかない。圧倒的有利の予想のなか、内容も問われる試合といえる。

 


Written by ボクシングライター原功

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