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みどころ・試合内容 /
2015年4月27日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

「スーパーマン」 VS 「スコーピオン(さそり)」
王者の左強打は粘着型のビカを倒せるか

 26戦25勝(21KO)1敗、約80パーセントのKO率を誇るサウスポーの王者と、数多くの強打者と拳を交えながら一度もギブアップしたことのないタフガイ、前WBC世界スーパー・ミドル級王者のビカ。「スーパーマン」の異名を持つスティーブンソンの圧倒的有利が囁かれるが、決して楽な試合にはならないだろう。
 ハイチ出身のスティーブンソンはカナダに移住後、トラブルを起こして社会と隔離された時期があった。そのためボクシングを始めるのが遅れ、アマチュアを経てプロに転向したときは29歳になっていた。14戦目で中堅どころに不覚をとった以外は綺麗に白星を並べ、11年から現在までの5年間は12連勝(11KO)の快進撃を続けている。この間、13年6月にチャド・ドーソン(アメリカ)を左の一撃で初回KOに屠ってWBC王座を獲得。以後、V3戦のアンドレイ・フォンファラ(ポーランド/アメリカ)はダウンを奪いながら判定勝ちに留まったが、それ以外はタボリス・クラウド(アメリカ)を7回終了TKO、トニー・ベリュー(イギリス)を6回TKO、そしてV4戦でドミトリー・スコーツキー(ロシア)を5回KOと、いかんなく強打者ぶりを発揮している。身長は180センチとこのクラスにしては決して大きくはないが、飛び込むようにして打ち込むタイムリーな左は破壊力抜群だ。長丁場を戦い切った経験もあり、スタミナも問題なさそうだ。フォンファラ戦では自身もダウンを喫するなど危ないシーンもあったが、それも「スーパーマン」の魅力のひとつといえよう。
 挑戦者のビカは2000年のシドニー五輪にカメルーン代表として出場後、オーストラリアでプロに転向。04年、05年には来日して荒木慶大(泉北)と東洋太平洋ミドル級王座を争い、10回TKO、5回KOで連勝している。その後、マルクス・バイエル(ドイツ)、ジョー・カルザゲ(イギリス)、アンドレ・ウォード(アメリカ)の持つ世界王座に挑んだが、いずれも判定負け。13年6月、4度目のチャレンジでマルコ・アントニオ・ペリバン(メキシコ)に12回判定勝ち(王座決定戦)、悲願を成し遂げた。しかし、昨年8月、アンソニー・ディレル(アメリカ)に敗れてベルトを失った。これが階級を上げての再起戦ということになる。平均以上のパワーはあるが、「スコーピオン(さそり)」という異名ほどの決め手はなく、むしろ執拗で狡猾ともいえる戦いぶりに定評がある。クリンチワークも巧みで、体そのものも頑丈だ。全盛期のカルザゲやルシアン・ビュテ(ルーマニア/カナダ)ら数々の強打者と拳を交えてきたが、KO負けの経験はない。
 同じクラスのWBA、IBF、WBO王者、セルゲイ・コバレフ(ロシア/アメリカ)との頂上対決が期待されるスティーブンソンは、ここでタフな「スコーピン」を踏みつけて優位性をアピールしたいところ。地元での試合ということもあり「スーパーマン」の防衛は堅いとみるが、はたしてKOできるかどうか。

 


Written by ボクシングライター原功

ライト・ヘビー級トップ戦線の現状

WBA SC   :セルゲイ・コバレフ(ロシア/アメリカ)
WBA      :ユルゲン・ブレーマー(ドイツ)
WBC      :アドニス・スティーブンソン(ハイチ/カナダ)
IBF       :セルゲイ・コバレフ(ロシア/アメリカ)
WBO      :セルゲイ・コバレフ(ロシア/アメリカ)

 3団体の王座を持つセルゲイ・コバレフ(ロシア/アメリカ)と、WBC王者アドニス・スティーブンソン(ハイチ/カナダ)が並走している。ともに13年夏に王座を獲得し、コバレフはひと足早く5度の防衛に成功。スティーブンソンも今回のサキオ・ビカ(カメルーン/オーストラリア)戦をクリアすればV5で並ぶ。ただし、コバレフは昨年11月に当時のWBA、IBF王者バーナード・ホプキンス(アメリカ)を下しており、この分だけ評価でWBC王者を上回っている。適度に足をつかいながらワンツーから左を返すパターンでKOを量産しているコバレフと、サウスポーからクロス気味に打ち込む左強打で倒しているスティーブンソン。4団体の統一戦は夏か秋に計画されているが、「クラッシャー(破壊者)」の異名を持つコバレフ、「スーパーマン」のニックネームを持つスティーブンソン、頂上決戦の予想は真っ二つに割れている。
 IBF1位にランクされるナジブ・モハメーディ(フランス)はコバレフへの指名挑戦権を持っており、この権利を7月にも履行しようと計画中と伝えられる。また、進退に関して明言していない50歳の大ベテラン、ホプキンスの去就も注目される。現役続行の場合はもうひと暴れを期待したい。
 こうしたなか、カナダをホームにするロシア人、アルツール・ベテルビエフがトップ戦線に急浮上してきた。ベテルビエフは08年北京大会、12年ロンドン大会と2度のオリンピックはメダルなしに終わったが、07年の世界選手権ライト・ヘビー級準優勝、09年は同級優勝、11年はヘビー級で8強とアマチュアで顕著な実績を残している。遅れてやってきた30歳のホープは、2年前のプロ転向後は7連続KO勝ちと破竹の快進撃を続行中だ。やや強引な面はあるが、攻撃的なボクシングは魅力たっぷりといえる。ガブリエル・カンピーリョ(スペイン)とのIBF2位確定試合でどんなパフォーマンスを披露するか要注目だ。


  • みどころ

強打の元トップアマ VS 36歳の元王者
挑戦権に王手をかけるのは?

 ランキング上はカンピーリョが2位でベテルビエフは13位だが、ファンや関係者の注目はベテルビエフの強打に集まっている。そのベテルビエフはロシア出身の30歳で、アマチュア時代には08年北京大会、12年ロンドン大会とライト・ヘビー級で2度のオリンピック出場の実績を持っている。このほか世界選手権には3度出場し、07年は準優勝、09年は優勝、11年はヘビー級でベスト8という成績を収めている。13年6月にカナダでプロ転向を果たし、元世界王者のタボリス・クラウド(アメリカ)を2回でKOするなど、7試合すべてを規定ラウンド内で終わらせている。広くスタンスをとり、両腕を胸の前で構えたクラシックなスタイルから左右の強打を振って襲いかかる攻撃型で、とにかくパワフルだ。7戦目ではダウンを喫するなど課題も残っているが、爆発力のある魅力的なファイターといえる。
 一方のカンピーリョは09年1月から10年1月までWBA王座を持っていたこともある元王者で、プロの実績ではベテルビエフを上回る。左構えから右ジャブを突いて距離をコントロールする技巧派タイプで、身長189センチ、リーチ193センチと体格にも恵まれている。33戦25勝(12KO)6敗1分1無効試合。
 圧倒的な攻撃力で快進撃を続行中のベテルビエフが今回もベテランをパワーで蹂躙してしまうのか。それともサウスポーのカンピーリョが冷静な試合運びでホープを封じ込めるのか。ライト・ヘビー級トップ戦線の近未来を占ううえで興味深いカードといえる。

 


Written by ボクシングライター原功

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