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みどころ・試合内容 / 2014年10月19日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

KO率9割の豪拳 VS 通算51KOの倒し屋
ノックアウト決着が約束された王者対決

11連続KO防衛を含む30戦全勝(27KO)という完璧な戦績を誇るゴロフキンと、66戦59勝(51KO)6敗1分のレコードを残しているルビオ。ふたりとも攻撃力には絶対の自信を持っているだけに、勝負はジャッジの手を煩わせることなく終わるものと思われる。WBAのスーパー王者ゴロフキンが貫録を示すのか、それともWBCの暫定王者ルビオが52個目のKOを記録するのか。

ゴロフキンは今年4試合を予定していたが、2月のV10戦後に父親が逝去した直後に服喪期間があったため、4月下旬の試合をキャンセルした経緯がある。それでも7月のダニエル・ギール(オーストラリア)戦では圧倒的な3回TKO勝ちを収めており、絶対王者ぶりは揺るぎないものといえる。V11戦を前に一部から「ゴロフキンは本当に名前も実績もある相手と戦っていない」との声もあったが、元WBA&IBF王者のギールを蹂躙したことで、そうした批判にも一定の答えを出したといえる。一撃で石田順裕(グリーンツダ)を失神させたように、ゴロフキンの右には破格のパワーが秘められているといっていいだろう。ギールも自身のパンチを当てた直後に右を浴びてダウンを喫したほどだ。左の破壊力も右と同等のものといえる。V3戦ではルファン・サイモン(アメリカ)をカウンター気味の左フック一発で沈め、V8戦では歴戦の雄マシュー・マックリン(イギリス)をタイミングのいい左のボディブロー一発で悶絶させている。また、グレゴルツ・プロクサ(ポーランド)戦やガブリエル・ロサド(アメリカ)戦、カーティス・スティーブンス(アメリカ)戦、オスマヌ・アダマ(ガーナ)との試合では回転の速い連打で圧倒している。それらのパンチは煉瓦ででも叩いているように映るが、3回TKO負けを喫した淵上誠(八王子中屋)と石田は「もちろんパンチは強いけれど」と前置きしたうえで「とにかく相手を追い込むのが巧み」と感想を口にしている。また、今年7月、ギール戦を控えたゴロフキンと1ラウンド=4分の設定で3ラウンド×3回、合計9ラウンドのスパーリングを行った村田諒太(帝拳)も「パンチ力はもちろんのこと戦いに向かう姿勢、考え方、ボクシングの幅、そして人間性も含めてすべてが段違い」と評している。ゴロフキンは04年アテネ・オリンピックで銀メダルを獲得するなどアマチュアでは350戦345勝5敗(※国際試合だけでも15敗説などがある)を記録。プロでは30連勝をマークしており、通算380戦してダウン経験もないというのだから恐れ入る。

対するルビオもただ者ではない。アマチュアで22戦(18勝4敗)後、2000年5月に19歳でプロに転向。以来、14年間で51ものKOを量産してきた無類の強打者なのだ。これまでケリー・パブリック(アメリカ)、フリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)といった大柄で馬力を売りにするパワーファイターには苦杯を喫しているが、こと左フックの破壊力という点に関してはゴロフキンと伍するものがあるといっていいだろう。今年4月、暫定王座を獲得したドメニコ・スパダ(イタリア)との試合でも左の一撃でけりをつけている。ニックネームは「ベネノ(毒)」。その毒牙がゴロフキンにも突き刺さるのか。

大方の予想はゴロフキンのKO勝ちで一致している。いつものように序盤から圧力をかけ、距離が詰まったところで巻き込むような右、肘の角度を決めて打ち込む左フック、アッパーがWBC暫定王者を襲うだろうとみられている。決して打たれ強くはないルビオが、これらをまともに受けた場合、立っていられる保証はない。中盤あたりでゴロフキンのKO勝ちというのが最も常識的な線といえそうだ。その一方、私たちはルビオの左強打が番狂わせを起こす可能性があることも頭に置いて観戦する必要がありそうだ。

 


Written by ボクシングライター原功



ゲンナディ・ゴロフキン

ゲンナディ・ゴロフキン

ミドル級トップ戦線の現状

WBA SC :ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)
WBA   :ダニエル・ジェイコブス(アメリカ)
WBA暫定:ドミトリー・チュディノフ(ロシア)
WBC   :ミゲール・コット(プエルトリコ)
WBC暫定:マルコ・アントニオ・ルビオ(メキシコ)
IBF    :サム・ソリマン(オーストラリア)
WBO   :空位

6月にミゲール・コット(プエルトリコ)がセルヒオ・マルチネス(アルゼンチン)から計4度のダウンを奪って10回TKO勝ち、WBC王座を奪取。8月には骨肉腫を克服したダニエル・ジェイコブス(アメリカ)がWBAのレギュラー王座を獲得し、9月にはWBO王者ピーター・クィリン(アメリカ)が突然の王座返上と、風雲急を告げる印象がある階級だ。そんななか、初夏にWBAのスーパー王者に昇格したゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)が変わらず「最強」の評価を保っている。7月には元WBA、IBF王者のダニエル・ギール(オーストラリア)を3回で一蹴、引退に追い込んでいる。11連続KO防衛を含む17連続KO勝ちと、手のつけられない強さを発揮している。

これに次ぐのがコットだ。マルチネスに圧勝してプエルトリコ史上初の4階級制覇を達成。来年には1階級下のスター選手、サウル・アルバレス(メキシコ)との対決が計画されている。潜在能力という点ではWBAのレギュラー王者ジェイコブスは面白い存在といえるかもしれない。このほかWBOの王座決定戦に出場するサウスポーの技巧派強打者マット・コロボフ(ロシア)、08年北京五輪出場経験を持つビリー・ジョー・サウンダース(イギリス)、さらに再び勢いをつけてきたカナダの倒し屋デビッド・レミューらに注目したい。WBC8位の村田諒太(帝拳)も来年終盤には王座に絡んでくるかもしれない。


※10/14時点のデータを掲載しております。

  • みどころ

フィリピンの閃光 VS カリブのアックスマン(斧)
ドネアのスピードか、ウォータースの強打か

5月に5階級制覇を成し遂げたドネアと、評価急上昇中のウォータース。試合開始から目の離せないスリリングな試合になりそうだ。

ドネアは07年にフライ級で初の世界王座獲得を果たし、その後、S・フライ級、バンタム級とクラスを上げていった。そして12年にS・バンタム級、昨秋にフェザー級へと階級をアップ。

5月にシンピウェ・ベチェカ(南アフリカ共和国)からダウンを奪って5回負傷判定勝ち、史上7人目の5階級制覇を達成した。しかし、ここ3戦に限ってみれば本来のパフォーマンスをしているとは言い切れないものがある。ギジェルモ・リゴンドー(キューバ)のスピードとテクニックにしてやれたことはともかく、フライ級時代に5回TKOで下したビック・ダルチニャン(アルメニア)に大苦戦のすえ9回逆転TKO勝ち。先のベチェカ戦も大柄な相手に手こずり、際どい勝負だった。7試合続けてダウンを奪ってはいるものの「まだまだフェザー級に馴染んでいない」というのが多くの関係者、ファンの見方といえる。

一方のウォータースは6年前のプロデビュー時から124ポンド(約56.2キロ)〜132ポンド(約59.8キロ)で戦っており、ナチュラルなフェザー級といえる。特筆すべきは身長が170センチ、リーチは185センチという大柄な選手であるという点だ。ドネアよりも身長で4センチ、リーチでは12センチのアドバンテージがある。
体のフレームという点では、数字以上の差があるものと思われる。
加えてウォータースは24戦全勝(20KO)という数字どおりのスラッガーでもある。リーチを生かして遠くから左ジャブを飛ばし、踏み込んで右ストレート、左フック、アッパーを繰り出す好戦派で、ドネアが苦戦したダルチニャンを今年5月には5回で仕留めている。これも自信の拠りどころになっているはずだ。「5回か6回にはドネアを倒してみせる」とKO宣言まで飛び出している。

序盤からKOのスリルをはらんだ試合になることは必至だが、注目すべきはドネアの出方、戦略である。サウスポー・スタンスでも戦える器用さを持つドネアが左右どちらの構えで戦うのか、スピードを生かして出入りに徹した戦い方をするのか、それともリスクを承知で打撃戦を仕掛けるのか。これに対しウォータースは左のリードパンチで徹底的に突き放しにかかるのか、はたまた自分から圧力をかけて強引に強打で潰しにかかるのか――シミュレーションだけでも興味は尽きないカードだ。

 


Written by ボクシングライター原功

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