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みどころ・試合内容 / 2014年3月3日 放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

半年ぶりのダイレクト・リマッチ
チャベスの調整がカギ

この両者は昨年9月に対戦、チャベスが3対0の10回判定勝ちを収めている。しかし、96対94、97対93、98対92の採点が読み上げられると場内からブーイングが起こるほどだった。「明らかにベラが勝っていたじゃないか」という声はファンだけではなく、関係者や識者のなかにもあった。小柄なベラが積極的に攻め込み、大柄なチャベスが折々で押し返すという展開だったが、全体的にはベラの攻勢が目立った試合といえた。そもそも初戦に関しては160ポンド(約72.5キロ)のミドル級で行われるはずだったが、2度、3度と開催が延期されたすえにチャベス側が165ポンド、168ポンドと契約体重の上方修正を申し入れ、多額の罰則金を払ってうえ最終的には173ポンド(約78.4キロ)になった経緯もあった。約半年の期間を置いてセットされたダイレクト・リマッチ。因縁に決着をつけるのはチャベスなのか、それともベラなのか。

チャベスは185センチの長身と恵まれたリーチを持つ大柄な右のボクサーファイターで、元来は好戦的なスタイルの持ち主といえる。

頑丈な体を利して相手を押し込み、馬力で捻じ伏せてしまうことが多い。戦績は50戦47勝(32KO)1敗1分1無効試合。唯一の黒星を喫してWBC世界ミドル級王座を失ったセルヒオ・マルチネス(アルゼンチン)戦でも、最終回に痛烈なダウンを奪うなどスタミナもある。ただ、ベラとの初戦がそうだったようにコンディション調整にむらがあり、それが試合の好不調に直結してしまう傾向がある。まずはリングに上がる前の調整に注目したい。

一方、雪辱を期すベラは30戦23勝(14KO)7敗の32歳で、半年前まではWBO世界ミドル級1位にランクされていた。12年8月にセルジオ・モーラ(アメリカ)、13年1月にセルゲイ・ジンジルク(ウクライナ)と元世界王者を連破して評価を上げていた。そのほかにもジェームス・カークランド(アメリカ)、アンディ・リー(アイルランド)、マックス・ブルサク(ウクライナ)といった強豪たちとも手合わせしており、執拗な攻撃とタフネスには定評がある。

初戦は9対1というオッズだったが、今回もチャベス有利は変わらないものの4対1と前回よりは差が縮まっている。再戦のカギとしては、まずチャベスのコンディションに左右されるところが大きい。地力で勝るチャベスが完調ならば中盤以降にストップに持ち込むことも考えられる。S・ミドル級のWBA&IBF王者カール・フロッチ(イギリス)対ジョージ・グローブス(イギリス)の勝者に挑戦するプランも浮上しているだけに、チャベスは内容のともなった勝利がノルマとなっている。その一方、前回のような不調だと再びベラの粘り強い攻撃に苦戦を強いられることになるだろう。

 


Written by ボクシングライター原功



アンドレ・ウォード

アンドレ・ウォード

S・ミドル級トップ戦線の現状

WBAスーパー:アンドレ・ウォード(アメリカ)
WBAスーパー:カール・フロッチ(イギリス)
WBA暫定   :スタニスラフ・カスタノフ(ウクライナ)
WBC      :サキオ・ビカ(オーストラリア)
IBF       :カール・フロッチ(イギリス)
WBO      :ロバート・スティーグリッツ(ドイツ)

実績と知名度でアンドレ・ウォード(アメリカ)とカール・フロッチ(イギリス)が他をリードしている。特にウォードは27戦全勝(14KO)と底を見せておらず、年齢も29歳とフロッチよりも7歳若い。ただ、1年前に肩の手術をしたこともあり試合間隔が空き気味な点が気になる。試合ぶりも派手さに欠けるという指摘があり、プロモーションの関係もあって大試合に恵まれない不運な一面もある。フロッチは昨年11月のジョージ・グローブス(イギリス)戦で初回に痛烈なダウンを喫したが、挽回して9回TKO勝ち。辛うじて2団体のベルトを守っている。5月に予定されるグローブスとの再戦が正念場といえる。

ランカー陣も充実している。そのトップを行くのがフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)だ。半年前のブライアン・ベラ(アメリカ)との試合は驚くほどの不出来だったが、馬力があるだけに王者たちは警戒の色を強めていることだろう。08年北京五輪ミドル級金メダリストのジェームス・デゲール(イギリス)も挑戦のチャンスをうかがっている。フロッチとの再戦が決まったグローブス、WBC王者サキオ・ビカ(オーストラリア)からダウンを奪いながら引き分けに泣いたアンソニー・ディレル(アメリカ)、その兄アンドレ・ディレル(アメリカ)も地力がある。


  • みどころ

叩き上げのプロ王者 VS 五輪連覇のエリート
ロマチェンコ、プロ2戦目の戴冠なるか

王者のサリドはアマチュアで16戦(全勝)の経験後、96年に15歳でプロ転向を果たしたキャリア18年のベテラン王者。21歳までに8度の敗北を経験し、29歳で初の戴冠を果たすまでには3度の挑戦失敗を繰り返した。王者になってからも2度、ベルトを失っている。55戦40勝(28KO)12敗2分1無効試合という戦績からも、そのプロ人生が波瀾の富んだものであることが想像できよう。歯を食いしばりながら肉薄し、豊富なスタミナと執拗な連打で追い込む好戦的な右のボクサーファイター型だ。

そんな叩き上げの王者に挑むロマチェンコは、対照的なアマエリートだ。アマチュア関係者の間では「複数の敗北がある」という説が一般的だが、公表されているアマ戦績は397戦396勝1敗という驚異的なもの。08年北京五輪ではフェザー級で金メダルを獲得し、フェザー級が実施されなかった12年ロンドン五輪ではライト級を制覇している。09年と11年の世界選手権も連覇しており、誰もが認める「近年のアマチュア界パウンド・フォー・パウンド最強」の評価を得てきた。プロ転向に際してトップランク社のボブ・アラム・プロモーターに「デビュー戦で世界タイトルに挑戦させてほしい」と希望を出したほどの自信家でもある。そのプロデビュー戦は昨年10月に行われ、当時世界5位にランクされていたホセ・ラミレス(メキシコ)から2度のダウンを奪って4回KO勝ちを収めている。身長169センチのサウスポーで、自在な動きからスピードを生かした繋ぎの速いコンビネーションを持ち味としている。デビュー戦で拳を交えたラミレスはロマチェンコの動きにまったくついていくことができず、最後はボディの一撃でキャンバスにうずくまったほどだ。

プロでの実績が1戦だけではあるが、その潜在能力が高く評価されてオッズは5対1でロマチェンコ有利と出ている。ロマチェンコはアマチュアの世界的統括組織AIBAが主催するプロ仕様のイベント(8オンスのグローブ使用、3分×5ラウンド制、ヘッドギアとシャツ不着用)で6戦全ポイント勝ちを収めており、その経験も買われているのだろう。

サリドは「ロマチェンコの才能は認めるが、プロは素質だけじゃ勝てないんだ」と話しているが、ロマチェンコも「プロでは1戦だけだが、私の人生そのものがボクシングであることを考えると、ここまでの道のりは長いものなんだ」と切り返している。酸いも甘いも噛み分けて現在の地位に辿り着いた叩き上げのサリドが先輩プロの矜持を見せつけるのか。それともエリートがボクシングの歴史を塗り替えるのか。様々な意味で極めて興味深い一戦といえる。

<最短の世界王座獲得記録>
(1)プロ3戦目 センサク・ムアンスリン(タイ) SL級
(2)プロ4戦目 ウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ)
         B級
         ※センサク、ウィラポンともムエタイ(キックボクシング)経験者

※このほか王座獲得はならなかったものの56年のメルボルン五輪ヘビー級金メダリスト、ピート・ラドメイカー(アメリカ)が57年のプロデビュー戦でフロイド・パターソン(アメリカ)の持つ世界ヘビー級タイトルに挑戦したことがある。ラドメイカーは2回にダウンを奪ったが、その後、6度のダウンを喫して6回TKO負けだった。

 


Written by ボクシングライター原功



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