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みどころ・試合内容 / 2012年7月8日放送

みどころ・試合結果

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  • みどころ

安定感増したV11王者 VS 雪辱と戴冠を狙う不惑のサウスポー
再びクリチコの大砲が炸裂か

06年4月に2度目の戴冠を果たしてから6年。クリチコの政権はまったく危なげなく継続中だ。08年にはWBO王座をコレクションに加え、昨夏には「最後のライバル」と目されたデビッド・ヘイ(イギリス)に何もさせずにWBA王座を吸収。いまでは3団体統一王者としてボクシング界の頂点に君臨している。最も保持期間の長いIBF王座はこれが12度目の防衛戦となる。

クリチコの最大の特徴は200センチの長身と206センチのリーチを生かしたロングレンジからの攻撃にある。ストレートの威力を持つ左ジャブで牽制し、好機に右ストレートを放つ勝利の方程式ができ上がっている。以前は相手が突き進んでくると慌てて後退するなど守りの面で脆さを露呈したものだが、近年は巧みに回り込んだり足をつかうなどして間合いを外すなど技術面でも格段に進歩。3月で36歳になったが、スタミナも問題はない。2000年から04年までの世界戦8試合(ふたつの敗戦試合も含む)は平均6ラウンド超で決着がついていたが、2次政権では12試合中、2度の判定勝負を含め計99ラウンドを戦っている。決着に要したラウンドは平均8ラウンド超と長丁場も苦にしなくなったことがデータからも分かる。

一方、挑戦者のトンプソンも身長196センチ、リーチ207センチと大柄だ。クリチコと決定的に異なるのはサウスポーである点だ。アンソニー・タイロン・トンプソンというフルネームから韻を踏んで「タイガー」というニックネームがつけられたと思われるが、戦いぶりは異名ほど獰猛ではない。細かく右ジャブを突いて距離をとり、足をつかって角度を計りながら左ストレートに繋げるボクシングを身上としている。
パワーよりもテクニック重視のボクシングといっていいかもしれない。

この両者は08年7月、ドイツのハンブルグで対戦している。クリチコのIBF王座5度目、WBO王座の初防衛戦だった。結果は王者の11回KO勝ち。それより5年前にクリチコのスパーリング・パートナーを務めたこともあったトンプソンは、劣勢のなか折々に抵抗をみせていたが、最後はワンツーを浴びて長々と伸びてしまった。

こうして一度は決着がついたカードだけに、クリチコの圧倒的有利は動かしがたい。手の内が分かっているだけに、前回よりも早いラウンドで返り討ちにするとみるのが常識的な線だろう。しかし、決して打たれ強くはないクリチコだけに、突然の崩壊が訪れる可能性もある。トンプソンが5連続KO勝ちと好調なだけに、番狂わせの目もあり得る。クリチコの右ストレート、トンプソンの左ストレートに注目だ。
折しもアメリカのヘビー級勢は世界挑戦16連敗中でもある。不惑のサウスポーの奮起に期待したい。

 


Written by ボクシングライター原功



ウラディミール・クリチコ 全世界戦

00.10クリス・バード12回判定※WBO世界ヘビー級王座獲得
01. 3デリック・ジェファーソン2回TKO防衛(1)
01. 8チャールズ・シュフォード6回TKO防衛(2)
02. 3フランソワ・ボタ8回TKO防衛(3)
02. 6レイ・マーサー6回TKO防衛(4)
02.12ジャミール・マクライン10回終了TKO防衛(5)
03. 3コーリー・サンダース2回TKO※WBO王座失う
04. 4レイモン・ブリュスター5回TKO※WBO王座決定戦
06. 4クリス・バード7回TKO※IBF王座獲得
06.11カルビン・ブロック7回TKO防衛(1)
07. 3レイ・オースチン2回KO防衛(2)
07. 7レイモン・ブリュスター6回終了TKO防衛(3)
08. 2スルタン・イブラギモフ12回判定※WBO王座獲得(4)
08. 7トニー・トンプソン11回KO防衛(5)
08.12ハシム・ラクマン7回TKO防衛(6)
09. 6ルスラン・チャガエフ9回終了TKO防衛(7)
10. 3エディ・チャンバース12回KO防衛(8)
10. 9サミュエル・ピーター10回KO防衛(9)
11. 7デビッド・ヘイ12回判定※WBA王座獲得(10)
12. 3ジャン・M・モルメク4回KO防衛(11)

※世界戦の戦績=20戦18勝(15KO)2敗


TALE OF THE TAPE

ウラディミール・クリチコ トニー・トンプソン
1976年3月25日/36歳 生年月日 1971年10月18日/40歳
カザフスタン 出身地 アメリカ メリーランド州
ウクライナ 国籍 アメリカ
96年アトランタ五輪SH級金
(134勝65KO・RSC6敗)
アマチュア実績 不明
96年11月 プロデビュー 2000年1月
WBA世界ヘビー級
IBF世界ヘビー級(V11中)
WBO世界ヘビー級(V7中)
獲得王座 WBC米大陸ヘビー級
WBOインターコンチネンタル・ヘビー級
200センチ/206センチ 身長/リーチ 196センチ/207センチ
右ボクサーファイター型 タイプ 左ボクサーファイター型
60戦57勝(50KO)3敗 戦績 38戦36勝(24KO)2敗
約83パーセント KO率 約63パーセント

ヘビー級アメリカ勢 世界挑戦16連敗

06.10モンテ・バレット11回TKOワルーエフ
06.11カルビン・ブロック7回TKOW・クリチコ
07. 1ジャミール・マクライン3回終了TKOワルーエフ
07. 3レイ・オースチン2回TKOW・クリチコ
07. 7レイモン・ブリュースター6回終了TKOW・クリチコ
07.10ジャミール・マクライン12回判定ピーター
08. 7トニー・トンプソン11回TKOW・クリチコ
08. 8ジョン・ルイス12回判定ワルーエフ
08.12ハシム・ラクマン7回TKOW・クリチコ
08.12E・ホリフィールド12回判定ワルーエフ
09. 9クリス・アレオーラ10回終了TKOV・クリチコ
09.12ケビン・ジョンソン12回判定V・クリチコ
10. 3エディ・チャンバース12回TKOW・クリチコ
10. 4ジョン・ルイス9回TKOD・ヘイ
10.10シャノン・ブリッグス12回判定V・クリチコ
11.12セドリック・ボスウェル8回KOポベトキン

※世界戦の戦績=20戦18勝(15KO)2敗


ビタリ・クリチコ

ビタリ・クリチコ

ヘビー級トップ戦線の現状

WBAスーパー :ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBA :アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)
WBC :ビタリ・クリチコ(ウクライナ)
IBF :ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBO :ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)

相変わらずビタリ&ウラディミールのクリチコ兄弟の天下が続いている。過去に同時期に王座を保持していた兄弟はファン・マヌエル&ラファエルのマルケス兄弟ら数組いたが、3年半以上の並走は史上最長だ。
兄ビタリは今夏で41歳になることもあり、9月のマヌエル・チャー(ドイツ)との防衛戦を最後にグローブを壁に吊るす可能性が高まっている。10月の選挙に出馬する予定と伝えられる。ウラディミールとしても今回のトンプソン戦で兄の露払いを務めたいところだ。
頭三つほど抜きん出たクリチコ兄弟とは対照的に、WBAのレギュラー王者アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)は多くのランカー陣の標的にされている。次戦では元王者ハシム・ラクマン(アメリカ)を迎えるが、ここはスピードとテクニックで乗り切るか。
クリス・アレオーラ(アメリカ)、トマス・アダメク(ポーランド)といった硬軟実力者も面白い存在だが、それ以上にロバート・エレニアス(フィンランド)、タイソン・フューリー(イギリス)ら若手の台頭に期待が集まる。アメリカ勢ではフットボールから転向したセス・ミッチェル、北京五輪銅でプロでは23戦全KO勝ちのデオンテイ・ワイルダーに注目だ。


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