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みどころ・試合内容 / 2012年2月19日放送

みどころ・試合結果

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2月19日放送

[WOWOWライブ][生]2月19日(日) 午前6:00

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エキサイトマッチ 生中継!
クリチコ兄弟の兄ビタリ、8度目の防衛戦!

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ

WBC世界ヘビー級チャンピオン

ビタリ・クリチコ

(ウクライナ)

WBC世界ヘビー級15位

ディレック・チゾラ

(イギリス)

  • みどころ

不惑の王者クリチコの鉄腕が炸裂か
チゾラはスピードに活路

WBA・IBF・WBO 3団体の王座を保持する弟のウラディミール・クリチコとともにヘビー級に一時代を築いたビタリ・クリチコの8度目の防衛戦。昨年は3月に1位のオドラニエル・ソリス(キューバ)を初回KOで一蹴、9月にはトマス・アダメク(ポーランド)を10回TKOで撃退。そのパワーは不惑を迎えてもまったく衰えを見せていない。WBCが年間最優秀選手に選出したのもうなずけるというものだ。
クリチコは2度目の政権時代に膝を痛め、04年〜08年まで戦線を離れた時期があるが、そのブランクが結果的に選手寿命を伸ばすプラス効果をもたらしているのかもしれない。
クリチコのキャリアを振り返ってみると興味深いデータに行き当たる。デビューから26戦(全KO勝ち)目までは最長でも6ラウンドまでしか戦ったことがなかったのに、27戦目以降の19試合では7ラウンド超の勝負が15度を数えるのだ。もちろん力量という点において相手の質が上がったことは考慮しなければならないが、クリチコ自身の戦い方にも変化が生じたと分析することもできる。事実、年齢を重ねるごとに慎重さを増しており、左ジャブを丹念に突く場面が多くなっているのだ。長丁場も想定しながら試合を組み立て、スタミナ配分にも気をつかっていることが分かる。同様のことは弟のウラディミール・クリチコにもいえる。
身長もリーチも2メートルを超す大男が強くて正確な左ジャブを繰り出すのだから、相手はたまったものではない。徐々にダメージを溜め込むこととなり、集中力も散漫になってペースダウン。そこにクリチコの決め手の右が打ち込まれる――王者の必勝パターンはV7戦のアダメク戦に顕著に現れている。
今回の挑戦者チゾラは過去に2度、ウラディミール・クリチコのチャレンジャーとして名が挙がったことがある。2度ともクリチコ側の事情で流れたが、これが3度目の正直となる。
チゾラはアフリカのジンバブエ出身で現在はイギリス国籍を持つ28歳。07年に23歳でプロデビューを果たし、10年5月にはビタリに挑んだこともあるダニー・ウィリアムス(イギリス)に2回TKO勝ちを収めて英国王座を獲得。次戦では英連邦王座も手に入れている。昨年7月、現在売り出し中のタイソン・フューリー(イギリス)に判定負けを喫したのが初黒星。再起戦を挟んで12月にはロバート・エレニアス(フィンランド)にも12回判定負けを喫したが、これは相手の地元での試合ということもありチゾラに同情の声が集まったほどだ。敗れはしたもののチゾラにとっては身長2メートルの強打者エレニアスと互角以上に渡り合ったことが、逆に「打倒クリチコ」に向けて自信になっているとみることもできる。
大型化の進んだ現代のヘビー級シーンにあって、チゾラは身長187センチ、リーチ188センチと決して大きい方とはいえないが、その分、俊敏なところがある。握りの甘いパンチが目立つもののパワーもまずまずといったところ。タフネスも平均以上といっていいだろう。ただし、クリチコのパワーパンチを浴びて立っていられる保障はどこにもないが……。
10対1のオッズが示すとおりクリチコの圧倒的有利は動かない。序盤こそクリチコはチゾラの俊敏な動きに手こずるかもしれないが、徐々に慣れてくる3、4ラウンドあたりからペースを上げることが考えられる。そこでチゾラが踏ん張れるかどうか。
これまでの挑戦者の多くがそうだったように、クリチコの前で動きを止めたら、そのときに試合は終わるだろう。

 


Written by ボクシングライター原功

ウラディミール・クリチコ

ウラディミール・クリチコ

ヘビー級トップ戦線の現状

WBAスーパー:ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBA:アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)
WBC:ビタリ・クリチコ(ウクライナ)
IBF:ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)
WBO:ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)

昨年7月、ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)がWBA王者だったデビッド・ヘイ(イギリス)に圧勝して3団体の統一王者になったことで、WBC王者の兄ビタリ・クリチコ(ウクライナ)とともに「クリチコ政権」を完成させた。ウラディミール・クリチコが“スーパー・チャンピオン”に格上げされたことでアレクサンデル・ポベトキン(ロシア)がレギュラー王座に納まったが、兄弟との差は小さくない。
これらの一角を崩す可能性を秘めた選手としては、今回、クリチコに挑むディレック・チゾラ(イギリス)のほか長身の強打者ロバート・エレニアス(フィンランド)、そしてWBO世界クルーザー級王者マルコ・フック(ドイツ)などがいる。すでにフックはポベトキンへの挑戦が決まっている。
こうした一方、ここ5年以上、アメリカ勢は16連敗中と惨憺たる状況にある。09年9月を最後にアメリカ国内ではヘビー級の世界戦が開催されていないという危機的状況だ。ハシム・ラクマン、クリス・アレオーラ、トニー・トンプソンらランカーは数人いるが、ほとんどがクリチコ兄弟に惨敗しているメンバーである。多くを望むのは酷というものだろう。生きのいいスター性のある若手の登場が待たれる。


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