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16日にミドル級頂上決戦 ゴロフキン対カネロ・アルバレス
23日にはリナレスが五輪金を相手に防衛戦 2017.09.15

 例年、9月には大きな試合が集中する傾向があるが、今年はその傾向が顕著だ。9日には井上尚弥(24=大橋)の防衛戦を含むS・フライ級のサバイバルマッチ3試合が終わったばかりだが、16日(日本時間17日)にはミドル級の頂上決戦がアメリカのネバダ州ラスベガス、T−Mobileアリーナで行われる。WBA、WBC、IBF3団体統一王者、ゲンナディ・ゴロフキン(35=カザフスタン)と、元世界2階級制覇王者のサウル・カネロ・アルバレス(27=メキシコ)が拳を交えるのだ。37戦全勝(33KO)、89パーセントのKO率を誇る剛腕王者と、総合的に高い戦力を備える万能型のアルバレス。現在のボクシングシーンで最高のカードといっていいだろう。
 そして23日(日本時間24日)、アメリカのカリフォルニア州イングルウッドのフォーラムでは、WBA世界ライト級王者のホルヘ・リナレス(32=帝拳)が12年ロンドン五輪金メダリストのルーク・キャンベル(29=イギリス)を相手にWBAライト級2度目の防衛戦に臨む。 2試合ともスリルに富んだ試合になりそうだ。



ゴロフキンのパワーか、アルバレスの総合力か

 ゴロフキンは今年3月、WBAレギュラー王者のダニエル・ジェイコブス(アメリカ)戦でダウンを奪ったものの12回判定勝ちに留まったため、連続KO防衛は史上1位タイの17で止まったが、防衛の回数は18に伸ばした。後半にペースダウンして相手の追い上げを許すなど課題を残したが、逆に長丁場を経験しておいたことをプラスと考えることもできよう。なにしろ06年5月のプロデビューから11年、37戦のキャリアでピンチらしい場面は皆無で、長いラウンドは10回TKO勝ちと11回TKO勝ちの計2度しかなかったのだ。裏を返せば、それほどゴロフキンが圧倒的な勝ち方をしてきたともいえる。

 前傾姿勢でじわじわとプレッシャーをかけ、硬質感のある左ジャブで煽って右ストレートから左右のコンビネーションを叩き込む。相手のレバーに打ち込む左ボディブローも強くて巧みだ。強打がクローズアップされることが多いが、相手が打ってくると間合いをとるなど駆け引きにも長けている。対戦者が「いつの間にか追い込まれていた」と証言するように、距離とタイミングのつくり方が巧い選手でもある。04年アテネ五輪銀の実績は伊達ではない。不安があるとすれば35歳という年齢か。ゴロフキン自身は「まったく衰えは感じていない。25歳のときと同じだ」と強がるが、心身の疲労がないとはいえない。

 これに対し、15歳でプロデビューしたアルバレスは経験と若さがほどよくミックスして全盛期にあるといっていいだろう。ゴロフキンよりも8歳若いが、12年のキャリアで51戦49勝(34KO)1敗1分と試合数では上回っている。世界戦の数では及ばないもののアルバレスも11戦(10勝6KO1敗)をこなしている。特に、判定で敗れはしたもののフロイド・メイウェザー(アメリカ)との大一番はアルバレスにとって貴重な経験になっているはずだ。そのほかにもミゲール・コット(プエルトリコ)、アミール・カーン(イギリス)ら大物に勝っている。

 ゴロフキンと比較すると体そのもののパワーで若干の見劣りがあることは否めないが、それでもカーンを右一発で失神させ、リアム・スミス(イギリス)からは上下の打ち分けで計3度のダウンを奪うなど十分な攻撃力を持っている。その一方、仕留めることはできなかったもののコットには12回にわたって圧力をかけ続け、今年5月の試合では体の大きいフリオ・セサール・チャベス・ジュニア(メキシコ)を圧倒するなど旺盛なスタミナも備えている。無冠時代を含めて12ラウンドを10度もフルに戦いきっており、ゴロフキンとは対照的に長丁場の戦いには慣れている。

 そんな両者の戦いだけに興味は尽きない。先行型のゴロフキンがプレッシャーをかけ、足もつかえるアルバレスが慎重に距離をとりながら迎撃する展開が考えられるが、先手をとるためにアルバレスが序盤から攻勢に出る可能性もある。ともにカウンターをとるスキルもあるだけに、目の離せない攻防が展開されることは間違いない。ゴロフキンのプレッシャーが効いて挑戦者が下がるようだと王者の防衛が濃厚だが、アルバレスのスピードと足に王者がかき回されるようだとV19に黄信号が灯りそうだ。ちなみにオッズは10対7でゴロフキン有利と出ている。



スピードと技術のリナレス 連打力のキャンベル

 ゴロフキン対アルバレスの1週間後にはライト級の注目ファイトが行われる。王者のリナレスは昨年9月、イギリスで地元の人気者、アンソニー・クロラを12回判定で破ってWBA世界ライト級王座を獲得し、今年3月の再戦ではダウンを奪って判定で返り討ちにしている。これが2度目の防衛戦となる。45戦42勝(27KO)3敗。

 リナレスの最大の持ち味はハンドスピードだ。左ジャブで煽り、右ストレートから左フックに繋げるコンビネーションの連携も速くて巧みだ。インサイドから突き上げるアッパーもあり、カウンターのタイミングもいい。不安があるとすれば打たれた場合の耐久力だろう。リナレスは過去に3敗しているが、いずれもTKOによるもので、決して頑丈なタイプではない。しかし、最近の5年間は5度の世界戦を含めて11連勝(7KO)と好調で、敵地でダウンから立ち直って逆転TKO勝ちを収めたこともある。経験を積んで心身ともに逞しくなったようだ。

 一方のキャンベルはイギリスの期待を集めるエリートで、WBAの指名挑戦者としてリナレスと対峙する。11年の世界選手権で準優勝、12年ロンドン五輪ではバンタム級で金メダルを獲得したキャンベルは4年前にプロデビュー。13戦目でダウンを喫して小差の12回判定負けした以外は順調に白星を重ね、18戦17勝(14KO)1敗の戦績を残している。昨夏からは元世界王者3人を下すなど中身も濃い。

 エリートと聞くと技術に頼ったひ弱な選手を連想しがちだが、このサウスポーは少々タイプが異なる。175センチの長身からテンポよく右ジャブを突き、踏み込みながら左ストレート、返しの右フックと繋げる連打型の選手で、上下の打ち分けも巧みだ。一撃で失神させるほどのパワーは感じられないが、パンチの連携が速いため相手は後手にまわってしまうケースが目立つ。

 4対1というオッズが示すようにプロでの経験で大きく勝るリナレス有利は不動といえる。左ジャブを差し込んで先手をとり、右ストレートからコンビネーションに繋げて攻め落としてしまう可能性が高いとみる。ただ、手足の長いキャンベルは、相手にとっては見た目以上に戦いにくいタイプなのかもしれない。リナレスが序盤で距離やタイミングの測定に戸惑うようだと、番狂わせの可能性が上がりそうだ。

Written by ボクシングライター原功



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