繝。繝九Η繝シ繧帝幕縺

逡ェ邨陦ィ

縺泌刈蜈・縺ッ縺薙■繧

Not Found Not Found

<世界のボクシング この階級に注目!>
ヘビー級、ミドル級、スーパー・フェザー級が熱い 2016.09.16

 体重別に17階級に細分化されているボクシングは、そのときどきで注目のクラスが変わるという特徴がある。では、現在はどの階級が熱いのかというと200ポンド(約90.7キロ以上)のヘビー級、160ポンド(約72.5キロ)をリミットとするミドル級、そして130ポンド(約58.9キロ)を体重上限とするスーパー・フェザー級の三つを挙げることができる。それぞれの階級の現状とトップ選手を紹介し、今後を占ってみよう。



新旧交代期のヘビー級 ワイルダーとジョシュアに注目

ボクシングの象徴ともいえる最重量級のヘビー級は、昨年まではほぼ無風の状態が続いていた。ウラディミール・クリチコ(40=ウクライナ)がWBA、IBF、WBOの3団体統一王者として頂点に君臨していたからだ。その政権はIBFで返り咲きを果たした06年4月に始まった。206センチのリーチを生かした正確な左ジャブと、198センチの長身から110キロの体重をかけて打ち下ろす右ストレートを主武器に安定政権を築き、防衛は20に届くかと思われた。ところが昨年11月、タイソン・フューリー(28=イギリス)が4対1のオッズを引っくり返してクリチコ(68戦64勝53KO4敗)に判定勝ちを収めた。これを機にヘビー級は新しい時代を迎えつつある。
フューリー(25戦全勝18KO)は身長206センチ、リーチ216センチ、体重112キロという超大型選手で、構えを左右にスイッチする器用さも持っている。大きな期待を背負ったフューリーだが、7月に予定したクリチコとの再戦を前に左足首を痛め、試合は10月29日に延期された。新王者にとっては真価が問われる試合だ。
WBC王座には37戦全勝(36KO)という驚異的な戦績を誇るデオンテイ・ワイルダー(30=アメリカ)が君臨している。こちらも身長201センチ、リーチ211センチ、体重104キロの大型選手だ。
雑な攻撃が目立つが、その分、試合はダイナミックでエキサイティングだ。4連続KO防衛中だが、負傷した右拳と右腕を手術したため年内は休養することが確定している。
昨年秋にフューリーが返上したIBF王座はチャールズ・マーティン(アメリカ)を経て、今年4月にアンソニー・ジョシュア(26=イギリス)の手に渡った。12年ロンドン五輪金メダリストのジョシュアはプロでも17戦全KO勝ちを収めており、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いといえる。体格はクリチコとほぼ同じで、正確な左ジャブで切り込んで右ストレートという正統派の強打者だ。新時代の旗手として大きな注目を集めている。11月26日に2度目の防衛戦を予定している。来年か再来年、全勝の王者同士としてワイルダーとの頂上決戦が期待される。
こうしたスター選手と比べると脇役の印象は拭えないが、WBAの暫定王者、ルイス・オルティス(37=キューバ)も力がある。27戦25勝(22KO)2無効試合の戦績が示すとおりのサウスポーの強打者で、テクニックの面でも長けている。前出の誰と戦っても好カード、好勝負になるだろう。
ランカー陣では20戦全勝(17KO)の24歳、ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)に注目したい。すでにIBFの指名挑戦権を持っており、来春、ジョシュアへのチャレンジを狙っている。このほかWBCの暫定王座決定戦に出場が予定される元WBA王者のアレクサンデル・ポベトキン(37=ロシア 31戦30勝22KO1敗)も地力がある。



スター選手集結のミドル級

ミドル級はWBA、WBC、IBF3団体統一王者、GGG(トリプル・ジー)ことゲンナディ・ゲンナビッチ・ゴロフキン(34=カザフスタン)が頭ひとつ抜けた存在といえる。この04年アテネ五輪銀メダリストはプロでも36戦全勝(33KO)という驚愕のレコードを残しており、6年前の戴冠以後、17度の防衛戦をすべてKOで片づけている。同じ階級の他団体王者やランカーたちから敬遠される傾向にあるなか、先日は勇敢なウェルター級のIBF王者、ケル・ブルック(30=イギリス)の挑戦を5回TKOで退けたばかりだ。ただし、ここ数戦は被弾も目立つようになり「ピークは過ぎた」との声もある。今後は下降曲線をいかに緩やかに抑えるか、その途中で誰が対戦に名乗りを挙げるかといった点が注目されることになりそうだ。
この階級にはWBAのレギュラー王者としてダニエル・ジェイコブス(29=アメリカ)がいる。一時は骨肉腫を患い選手生命を絶たれたかと思われたジェイコブスだが、1年7ヵ月のブランクを乗り越えて12年10月に戦線復帰、2年前には世界王座も手に入れた。
「ミラクルマン(奇跡の人)」と呼ばれる所以である。昨年12月にはライバルであり友人でもある元王者、ピーター・クィリン(33=アメリカ)に85秒でTKO勝ちを収めるなど着実に防衛回数を伸ばしている。32戦31勝(28KO)1敗。WBAでスーパー王者として認定されるゴロフキンとの対戦が期待される。
WBO王者のビリー・ジョー・サンダース(27=イギリス)は23戦全勝(12KO)の戦績を残しているサウスポーで、スピードがある。世界王座は昨年12月に獲得したが、今年4月の初防衛戦を故障のためキャンセルしており、9ヵ月以上のブランクができてしまった。多くのランカーがターゲットにしていることもあり、次戦で誰と戦うのか注目される。
5月までWBC王座を保持していたサウル・カネロ・アルバレス(26=メキシコ 49戦47勝33KO1敗1分)は、ゴロフキンと肩を並べる実力と知名度を持っている。ビジネス上の問題でゴロフキン戦を先延ばしにして王座を返上したため「逃げた」と揶揄されもしたが、アルバレス(49戦47勝33KO1敗1分)は「いつでも戦う用意はあるし、勝つ自信もある」と話している。ゴロフキン対アルバレスは来年9月にセットされそうな雰囲気だ。
このほか親子世界王者として知られる前WBA暫定王者のクリス・ユーバンク・ジュニア(26=イギリス 24戦23勝18KO1敗)、北米で絶大な人気を誇る前IBF王者、デビッド・レミュー(27=カナダ 38戦35勝32KO3敗)、IBFの指名挑戦権を持つトゥレアノ・ジョンソン(32=バハマ 20戦19勝13KO1敗)らも力がある。
そして、忘れてはならないのが12年ロンドン五輪金メダリストで、プロ転向後は11戦全勝(8KO)を収めている村田諒太(30=帝拳)である。主要4団体すべてで挑戦圏内におり、年内か来年には大舞台に上がることになりそうだ。また、その村田に11年世界選手権決勝で競り勝っているイェフゲン・ヒトロフ(28=アメリカ)も14戦全勝(12KO)を収めて王座を視界にとらえている。



波瀾続出のスーパー・フェザー級

1年前、スーパー・フェザー級はWBAのスーパー王座に内山高志(36=ワタナベ 26戦24勝20KO1敗1分)が君臨し、レギュラー王座はハビエル・フォルトゥナ(27=ドミニカ共和国 32戦29勝21KO1敗1分1無効試合)、暫定王座はエマヌエル・ロペス(26=メキシコ)が保持していた。しかし、現在は内山に代わってジェスレル・コラレス(25=パナマ 21戦20勝8KO1敗)がスーパー王座に座り、フォルトゥナを逆転TKOで破ったジェイソン・ソーサ(28=アメリカ 24戦19勝15KO1敗4分)がレギュラー王者として認定されている。
WBCも同様だ。昨年のいまごろは内山との日本人対決が期待された三浦隆司(32=帝拳 35戦30勝23KO3敗2分)がベルトの持ち主だったが、11月にフランシスコ・バルガス(31=メキシコ 25戦23勝17KO2分)に9回TKO負けを喫して王座を追われた。WBOはローマン・マルチネス(33=プエルトリコ 35戦29勝17KO3敗3分)がしぶとく王座に居座っていたが、今年6月、フェザー級から上がってきたワシル・ロマチェンコ(28=ウクライナ 7戦6勝4KO1敗)に5回KOで完敗、虎の子のベルトを明け渡した。この間、今年3月にはミゲール・ベルチェル(24=メキシコ 31戦30勝27KO1敗)がWBOの暫定王者になっている。
こうして各団体の王座の変遷と選手名を列記しただけでも、この階級のトップ戦線の動きがいかに激しいかが分かるだろう。1年前と変わっていないのはIBF王者のホセ・ペドラサ(27=プエルトリコ 22戦全勝12KO)だけである。そのペドラサにしても昨年6月の戴冠なのだから、この1年半以内で主要4団体の王座の持ち主はすべて入れ替わったことになるわけだ。
波瀾が続くスーパー・フェザー級戦線だが、ロマチェンコがWBO王座についたことで核ができた感がある。「ハイテク」というニックネームを持つこのサウスポーは五輪連覇を果たした天才で、他団体のベルトにも興味を示している。身長168センチ、リーチ166センチと決して大きな体ではないが、近い将来、ライト級制覇にも乗り出す計画がある。その前に前WBA世界フェザー級王者のニコラス・ウォータース(30=ジャマイカ 27戦26勝21KO1分)と拳を交えてほしいというのがファンの願いだ。
こうしたなか、いまのところ内山は年末にコラレスとの再戦を目指していると伝えられ、三浦はバルガスへの雪辱と王座奪回を狙っている。ともに具体的な日程は発表されていないが、遠からず動きがあるものと思われる。


Written by ボクシングライター原功

新着記事

Not Found Not Found