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<世界のトップボクサー この選手に注目!>
カザフの豪腕ゴロフキン ロシアの破壊者コバレフ 2016.08.22

21世紀に入ってからリングの内外で数多くの話題を提供してきた天才ボクサー、フロイド・メイウェザー(アメリカ)が昨年9月の試合を最後にリングを去った。ひとつの時代に区切りがついた印象が強いボクシング界だが、一方で16連続KO防衛中のWBA、WBC、IBF3団体統一世界ミドル級王者、ゲンナディ・ゴロフキン(34=カザフスタン)をはじめ新たなスターも続々と台頭してきている。そこで、出身国も戦闘スタイルも階級も異なる「メイウェザーの後継者」たちを3回に分けて紹介しよう。1回目の今回はゴロフキンと、3団体統一世界ライト・ヘビー級王者、セルゲイ・コバレフ(33=ロシア)が登場だ。

ゴロフキンは04年アテネ五輪ミドル級で銀メダルを獲得後、06年5月にプロデビュー。以来、35戦全勝(32KO)という戦績を誇る。右でも左でも一撃で倒すパワーを持つうえ、相手をロープやコーナーに追い込むテクニックにも長けた攻撃型の選手で、目下22連続KO(TKO)勝ちと手のつけられない強さを見せつけている。このなかには戴冠試合に加え16度の防衛戦が含まれているのだから驚きだ。しかもパナマ、ドイツ、カザフスタン、ウクライナ、アメリカ、モナコと戦う場所を選ばず、相手の国籍もコロンビア、ウガンダ、アメリカ、日本、ポーランド、イギリス、ガーナ、メキシコ、オーストラリア、カナダと幅広い。場所も相手も選ばずに防衛を重ねてきたことが分かる。
試合では圧倒的な強さを見せているゴロフキンだが、リングを下りれば真面目な青年との人物評が定着している。統括団体の総会の際、ブレーンが制止しようとするのを逆に止めて、自分の前に並んだファンや関係者すべてにサインをしたというエピソードもある。
4年前に挑戦して3回TKO負けを喫した渕上誠(33=八王子中屋)は「ゴロフキンのパンチはとにかく硬くて強い」と実力を認めたうえで、「試合翌朝、ホテルのラウンジで偶然会い、コーヒーをご馳走してくれた。それを機にファンになってしまった」と思い出を話す。また、アメリカで2度、一緒にトレーニングした経験を持つ12年ロンドン五輪金メダリストで現世界ランカーの村田諒太(30=帝拳)も「世界王者に相応しいトレーニングをしていた」と感想を口にしている。そして「選手としてだけでなく人間としても尊敬に値する人」と加える。渕上の言葉とも通じるものが感じられる。無類のハードパンチャーは心優しい真面目な青年でもあるといえそうだ。
そのゴロフキンは9月10日(日本時間11日)、イギリスのロンドンで36戦全勝(25KO)のIBF世界ウェルター級王者、ケル・ブルック(30=イギリス)の挑戦を受ける。全勝の王者同士の対決となるが、ゴロフキンの強打が炸裂する可能性が高い。

強いパンチを打ち込むという点では、WBA、IBF、WBO3団体統一世界ライト・ヘビー級王者のコバレフも負けてはいない。09年7月のプロデビューから7年、31戦30勝(26KO)1分という極めて高いKO率を残しているのだ。特筆すべきは3回以内のKO勝ちが21度もある点であろう。序盤から積極的に攻撃する好戦派であることが分かるだろう。3年前に獲得したWBO王座は8度防衛中で、この間にWBAとIBF王座も手に入れている。右構えから相手に圧力をかけ、距離を詰めると連携の速い左右の強打を畳みかける。瞬間的に左構えになることもあるが、器用に体重を乗せてパンチを打ち込むため相手に甚大なダメージを与えることができる。戴冠試合を含め9度の世界戦は全勝(7KO)で、KOを逃した2試合でもダウンを奪っている。ニックネームの「クラッシャー(破壊者)」そのままの活躍ぶりといえる。
そんな無敵のコバレフだが、215戦193勝22敗の戦績を残したアマチュア時代はロシアの2番手、あるいは3番手に甘んじていた。ミドル級時代は、08年北京五輪に出場したマット・コロボフの後塵を拝し、ライト・ヘビー級に転じてからは08年北京大会、12年ロンドン大会と五輪連続出場のアルツール・ベテルビエフの壁に泣いた。しかし、活動拠点をアメリカに据えてスタートしたプロでは両ライバルに先んじて世界王座についており、いまは彼らを迎え撃つ立場になっている。特にアマ時代に2度敗れたベテルビエフはWBAとWBCで3位、IBF2位、WBO4位にランクされており、対決が期待されている。
そんなコバレフは11月19日(日本時間20日)、アメリカのネバダ州ラスベガスで元WBA、WBC世界スーパー・ミドル級王者、アンドレ・ウォード(32=アメリカ)の挑戦を受ける。04年アテネ五輪の金メダリストでもあるウォードはプロでも30戦全勝(15KO)と負けなしのエリートで、スピードとテクニックに定評がある。その実力は高く評価されており、現時点のオッズは11対8でウォード有利と出ているほどだ。それでもコバレフは自信満々に断言する。「私はKO勝ちという自分の仕事を完遂するだけだ。なぜなら私はクラッシャーだから」。


Written by ボクシングライター原功

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